2022.7.12
今朝いつもの時間に電話したら、出るのが遅くて(そういう日は大概調子が悪いって言う)案の定調子悪いって。
窓開けて空気入れかえたら少しよくなるかもよと言ったけど、そうだなって言って、だるそうな感じ。カラダしんどかったら、お医者さん呼ぼうか?って言うと、医者とか病院はどうしてもイヤみたいで、「いやいや、大したことないから」ってちから力一杯否定。「遠くにいて、すぐ見に行ってあげられなくてごめんね」って言ったら「あんたはいい女の子だね」だって。「やだ。イイおばさんだねでしょ!」って突っ込んだら笑ってた。
熱中症も心配だから、お水飲んでねって言って電話きった。
さっき20時過ぎに、もう一度かけたらまだ寝てなくて、朝より元気そうだった。
お風呂入った?って言ったら、最近お風呂は入ってなくて、サーっとかけて《シャワーの単語が出てこない》るって。「じゃあ今日はもうさっぱりしたんだね」って言ったら、「今日は入ったかなぁ?」って。
ごはん食べてすぐシャワーしたんじゃない?って言ったら、「う~ん???」って。
なので「今日はそろそろ寝るの?」って話題をかえた。「まだ寝ない」って言うから今月東京に行く話しをして、ごはん食べに行こうねって言って、電話をきった。
お母さんの話題はあんまり出ないけど、きのうの洗濯モノの件の時とか、何かお母さんに関することがある時は、「洗濯してくれて助かるね」とか「いつもごはんつくってくれて、ありがたいね」とか、必ず言う様にしてる。そんな時にお父さん反発しないよ。「そうだな」って感じだよ。
2022/11/12追記
このころの父は大荒れだった。
母に年がら年中「荷物まとめて出て行け」だの「お前なんかどこへでも行け」だの、暴言三昧だった(わたしはその現場を見たことがないのだけれど)。
母の証言によれば、折りたたみの傘を母に振りかざして、叩こうとしたり(実際に叩いたことはない)、「通帳がない」と言って、母の部屋を家探しして暴言を吐いたり。
N市に住む妹は帰省のたびに、父の部屋にある包丁を回収しては隠すということをしていた(父はダイソーがお気に入りで、なぜか生活用品をあれこれ買い込んでくる)。
近所にも父の怒鳴り声が響き渡り、民生さんや区に通報が来ているとも、地域包括支援センターさんから聞いていた。
母を心配して来てくれる近所の方が父に怒鳴られたり、手作りのお惣菜を差し入れに来て下さった、母と同世代のご婦人を追い返したり。遠隔地に住むわたしには近所の人にどうお詫びしていいか頭を抱えていた。
けれど父の問題行動は、必ず抑えることが出来るとわたしは母や妹には言い続けていた。今もってそれを信じている。
父の問題行動には理由《引き金》があって、父が荒れる時、いつも母や妹がその引き金になっていることを目の当たりにしていたから。
ふたりにとっては、その引き金的ふるまいは些細なことなのだと思う。そんなことで怒鳴られたり(妹は勘当宣言を2度くらってる)、手を上げられることは不本意なのだと思う。だけど、それらのふるまいを避ければ、認知症に片足突っ込んでる父(しかも、そもそも昔から猛烈短気で長男気質な父)の気持ちを逆なですることはないのだ。現に避けまくっているわたしは、父の問題行動を一度も目にしていないのだから。
妹が「お父さんはお姉ちゃんのことが好きだから」と、再々いうけれどそれは的外れ。父は子どもの頃からわたしより、妹をかわいがっていたから。
きょうだい喧嘩の時に、父に殴られたり、時には蹴られたりしたのはわたしだけで、そこに喧嘩両成敗はなかった。わたしは妹だけがお咎めなしなのを不公平だといつも感じていた。
だからこのトシになって、父がわたしだけを特別扱いで、それを理由に暴力的なふるまいをしないというのはあたらないと思っている。
確実に言えるのは、わたしは父が嫌がることをしないのだ。
父のやること、なすこと、ぜ~んぶ否定しないから、父はわたしに対してカッとこないのだ。簡単なのだ。
「この感じ、父が嫌がってる」とわたしのアンテナが察知したら、すみやかに避ければいいだけなのだ。そのアンテナがないらしい。ふたりを見ていると。
長男気質の父に、あれせい・これせいは禁句
→ 「野菜食べて」とかやめたらいい。死にゃしない
猛烈短気な父に、待つことをさせない
→ お茶なら、湯飲みがカラになる前につぐ。冷めたっていい
話をしようとしているのに、話の腰を折る
→ 言葉が出にくくなってるんだから待たなきゃ。話しをしたいのに
長男気質は喜んでもらったり、頼られたい
→ 頼ったり、喜ばせてもらえばこっちもお得!
「父を怒らせないマニュアル」はこれくらいに簡単なものだと思っているのだが、アンテナの感度の違いなのか、まったく共感を得られない。
父との電話で父はよく笑う。その笑い声を聞くといつも思う。通報している人たちに聞かせたいと。父はだいじょうぶだから。