4月18日 14時10分 ヨイワの日

 書きたいことはたくさんあったけれど、きょう半年ぶりのログインだった。

そうか。近距離父さんになってからもエピソード豊富だったなぁと思う。ぼちぼちさかのぼって書いていけばいいと思う。そんな供養もあるかな。悪口のような供養になるかもしれないけれど、化けて文句を言いに来られたら言い返そう。なんであと数秒、待てなかったの?と。

 2週間ぶりの面会だった。コロナの影響でそれより短いスパンで父に会いにくることは出来なかった。待ちかねて父の病室のある3階にエレベーターで上がって行った。3階の廊下で、病室に向かうわたしを追い越して看護師さんが父の病室に入っていった。血圧が急に下がったので見に来てくれたらしい。父の腕はいつものように<余計なことするな>の動きをしたと、あとで聞いた。

 父はいつも窓の方に顔を向けているので、わたしが病室に入り父の顔の方に移った時には、父の目は濁ったビー玉になり、いつも痛いくらいにわたしの手を握った掌は蝋人形の掌になり、にぎり返してはくれなかった。看護師さんは「娘さんが来る日を待って、今日までどうにか命を保っていた」と言ってくれた。確かに父の点滴は先月の27日から止まっている。胃ろうも鼻のチューブも選択しなかったのだから、もっと早くにこういう日が来てもおかしくなかった。4月18日までもったなんて出来すぎなのだ。でも・・・それでももう数秒待っていて欲しかった。いやいやわたしがもう少し早く受付で手続きすればよかったのだ。杓子定規に14時の面会と言われたので、14時に受付で記名したから間に合わなかったのだ。14時ちょっと前に受付していたら、間に合っていたかもしれないのだ。先生が告げてくれた、父の亡くなった時刻は14時10分だった。

 家に帰って4月18日はヨイワの日だね、と夫に言った。いつもイヤ、イヤ(18、18)ばかりの父が、418=ヨイワの日に旅立ったねと笑った。8にワをあてるのは無理があるかと思ったけれど、4×8=32は「シワサンジュウニ」だからヨイワでいいよね。