Happy Birthday to you ♪  by imokenpi

2022.12.5

 9時14分。母から電話。父が2階から下りて来ないとのこと。

 母は膝を壊してから、父の部屋のある2階に上がれない。食事の時は、階下から母が父に声をかける。いつもは8時には下りてきているのだと思う。母の言うのには、物音はするという。意識不明…みたいなことではない様なのでいくらかホッとした。

 父に電話をしてみた。いつもよりコールの数は多かったが、終わりかけで父が出てくれた。

H.おはよー。ひろこです

T.あぁ《わりと普通の声》おはよう(笑)

H.お父さん、聞いて~。

Happy Birthday to you ♪ Happy Birthday to you ♪

お誕生日おめでとう!

T.ああ(笑)

H.あはは。しかしわたし音痴だなぁ…84歳だね

T.そうねぇ。腰が痛くて(笑)

H.お母さんが、朝ごはんの時間なのに下りて来ないって心配して電話してきたよ

T.ああ…そう、痛いんだよ

H.やっぱり痛いのかぁ

T.あと、ほらアレ…細くなってるとこ。えっと…アレ

H.右の手首?

T.そうそうそう

H.そうなんだ。困ったねぇ

T.ゆっくりしようと思ってね

H.うん…ゆっくりはいいけどさ、あったかくしてるの?部屋。ストーブつけたりさ

T.おれんとこはね。下もそうだと思うよ

H.そうかぁ。うんとあったかくして、風邪ひかないようにねぇ

T.そうだね…

H.腰とか手が痛いのは…

T.イテテテテ

H.痛いの?え?階段の下におりられないくらい痛いの?

T.そうだね。これしばらくアレだよ、そういうアレを事前にとって…《←ごにょごにょして聞き取れない》

H.お医者さん呼ぼうか!

T.え?いやいや、必要ない。そんなの

H.この前来てくれたお医者さんだよ。お父さん、会ってるから、また行ってもらえませんか?って言ったら来てくれるよ

T.いや…おれ調子悪いから

H.調子悪いから来てもらうんだけど(笑)

T.へへへ

H.調子いい時は呼ばないよ(笑)

T.動かれもしないしさ

H.いいのいいの。お父さんはその部屋にいたら、お医者さんが来てくれるの

T.え?

H.お父さんは、その部屋で休んでたら、お医者さんが手当てしてくれるから

T.いやぁ、おれいいよぉ

H.なんで遠慮するのぉ(笑)。大丈夫だよ。この前ちゃんと、なんかあった時にって、そのお医者さんと約束してきたから

T.あぁそうなの?

H.そうだよ。ちゃんと契約したんだから大丈夫なんだよ。だから、そんな無理しない方がいいよ

T.いや、あんたもよ

H.あぁあぁ、まぁね。いいトシだからね。あははは

T.右の親指からもう痛くてしょうがない

H.うん、うん

T.お尻の方も痛いんだよ

H.そのお尻が痛いっていうのは長いね

T.だからさ、おれはもうやめた!ってさ、おれ言ってんだよ(笑)

H.あははは。何をやめた!なの?(笑)うーん。痛いから下まで行ってごはん食べるのもしんどいよね

T.うん、そうそうそう。最近どうしてるかちょっと×××《←???》

あーッ!寒いよ、おれ

H.えー、とりあえず電話切るよ、お父さん。あったかいの着て

T.うん、寝かせてもらうよ

H.わかった、わかった。とりあえず切るね

T.はい申し訳ない

H.とんでもない。じゃね。ばいばーい

通話時間7分40秒

 

 電話の後、SLCに連絡し今日訪問診療して頂けないか伺った。午後訪問可能ということだったのでお願いした。親指のつけ根の痛みについて診て頂くことに。(湿布の貼り換えが出来ていないことも併せて伝えた)

 

 そして晩に、母に電話。父の腰の痛みがおさまったかどうか尋ねた。先生に処置してもらったおかげで、痛みはおさまっていると思うのだが、食事のために階下に下りてきてと、何度声をかけても下りて来なかったとのこと。父はせっかくの誕生日を、食事を全くせず終えてしまった様。わたしがお土産で渡した芋ケンピが今日の父の主食。