そんなことはいいからさ《補足》

 11/22の会話中に出てきた、父の「そんなことはいいからさ」は、わたしにとってちょっと感慨深い。

 自分が切り出した話しでも、口にした先から直前に言ったことを忘れる父が、会話の経緯をちゃんと覚えていて、自分の言ったことが本筋から離れていると気づくや、「そんなことはいいからさ」といって本筋に戻すというのは、これはもう、認知症に片足突っ込む前の父なのだ。

 この日の父はわたしがこぼした「腰が痛い」の愚痴をかなり心配していて、「無理しないで」を繰り返していた。でも話しの流れで、「自分と同世代の人を見なくなったなぁ」と言ったものだから、おっとそんなことはいいから、お前、無理すんなよと、戻して来たのだ。

 父のそんなタイミングを、わたしがきちんと気づければいいのだが、分からなくてスルーしていることもあると思う。

 うまくわたしがレシーブ出来れば、父の言葉がスムーズに続くかもしれない。

 わたしがいいパスを出せば、父が面白い返しを編み出して、大笑い出来るかもしれない。

 研究はつづく。